70代でもロングブーツ。年齢ではなく自分の心地良さでスタイルを決める

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みなさま、こんにちは。

今日は東京は暖かな気持ちの良いお天気でした。

新丸ビルの沢村さんでランチをし、黒ビールの煮込みいただいて、楽しい時間を過ごしました。

 

街中でチラホラとロングブーツを履かれている方を見かけるようになり、懐かしのロングブーツ。

今年はしっかり流行しそうですね。

ずいぶん昔にロングブーツ全盛期があって、それからぱったりと見かけなりましたが、流行は繰り返す。

スタイリストKも大事にしまってあったロングブーツを今年は活躍させるそうです。

 

流行にはほとんど左右されない私たちですが、スタイリストKはロングブーツは大好きな模様。

ですので今年は思い切り楽しめそうです。

 

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数年前のコーデ。

ロングブーツはパリの老舗シューズブランド、ロベール・クレジェリー。

脚に綺麗に沿うデザイン。スエードは柔らかいので動きを邪魔しません。

ジャケットはOld England。こちらも何十年と着用していますが全く型崩れすることなく、いまでも新品のよう。

帽子はオリジナル。

 

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こちらはセーターはGap、スカートはZARAのプチプリコーデ。

Gapは時折いい品質の天然素材のセーターが出ることがあります。

このスカートは柄が気に入っていて、こちらのコーデと同じもの↓

 

oshare-essence.hatenablog.com

 

帽子はオリジナル、バックはヴィンテージ。

お洋服はカジュアルなものですが、高級な靴でしっかりとコーデを支えます。

 

先日ちらっと、とある記事を読んだのですが、今年のロングブーツのコーデはデニムの上に重ねるのはアウトと書かれておりました。そしてこんな風にコーデすべき、というようなものも。

 

そう?自由に着ればいいと思うけれど...。

 

いつも思うことですが、雑誌やネットで「あれはOK」「これはもうダサい」「これはこの年代にはアウト」など読むと悲しくなります。

もちろん新しい物を販売するのが狙いですから、仕方のないことなのかも知れないけれど。

 

もし若い頃からそういうものを長い間熟読するような習慣が続いたら怖いことだなぁと思います。

 

どんなファッションをするか、それは自分で決めていい。

どんな小さなことでも、自分の心地良さで決めていい。

 

そんな風に自由な自分を受け入れていけば、他の人の自由なファッションも受け入れられます。

外見すら周りの指示で決定するようになってしまうと、人生のもっと大事なことを自分だけの意思で選ぶことは困難になってしまう。

 

個人的には、若々しいスタイルを持つ年配の人たちは、心も若いと感じます。

今でも沢山の夢があってキラキラしている。

それはとても魅力的なものです。

 

年齢は毎年一つずつ増えていきますが、それは皆に平等に訪れるもの。

歳を重ねることは下降することではなく、成熟だという考えがあれば、常に自分に訪れる変化を慈しむことができると思うのです。

 

年齢に囚われないお洒落を心がけることは、年齢から自由でいるということ。

そんな風に歳を重ねていければいいですよね。

 

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Fashion coordinate photos : Poppy Photos : unsplash

色の魔法。色を味方につけてパーティーへ。

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みなさま、こんにちは。

日が落ちるのがすっかり早くなりましたね。いかがお過ごしでしょうか。

 

さてさて。

 

風が冷たくなると、柔らかくて温かいセーターが恋しくなりませんか。

冬のファッションの楽しみの一つはセーターと言っても過言ではないくらい、私はセーターが好きです。

 

そしてウキウキとお店に行きますが、冬物の洋服というと圧倒的に黒やグレーがお店に並びますよね。

お店に入り眺めると、棚にずらーっと並ぶ黒色...。

そしてその色を身につける人が増え始めますが...。

 

でも...。

黒ってとっても難しい色だと思います。

 

無難なんかでは全くない。

 

もちろん色合わせの点では一応何にでも合うと言えるかもしれませんが、黒を着て映える人は多くはないと感じるのです。

上半身に黒を使う場合は特に。

 

10代20代の方は肌自体が輝くような光を放つので黒に負けませんが、お肌に光が見えなくなってきた頃(男女ともに)、黒は心して使うアイテムだと思います。

 

色の力は人の印象を強く作用することはよく知られていることですが、長く帽子の世界で色と関わってきた私の個人的な意見は、黒は特に難しい色。

社交的の反対の色、防御にも使える色です。

(だからこそうまく使えば、クールで、お洒落で、魅惑的な感じを出すこともできます。)

 

私自身の経験から言えば(今はコロナで控えていますが)以前は勉強のために頻繁に言語交換や国際パーティーに参加していて、不特定多数の方と会う機会が多かったのです。

その時に気がついたのですが、服の色やデザインによって「人に話しかけられる頻度がずいぶん変わるな」ということ。

 

特に顕著な結果が出たのが、オレンジにパープルなどの花が咲くエスニックなトップス。

これを着ると、ともかく気軽に話しかけてもらえるのです。

多分軽やかで楽観的な雰囲気に見えるのでしょう。内心びくびくしていたとしても。

 

最初は「気のせいかな?」と思っていましたが、どうやらそうではないみたい。

そしてインドのカンタ刺繍の鮮やかなスカーフをぐるぐると巻いていると、これまた「そのスカーフいいね!インド好きなの?」と声をかけられることが多かったのです。

 

それは多分、初対面で誰かに話しかける状況で、大勢の人の中にカラフルで楽しそうなものを身につけている人がいると、なんだか受け入れてくれそうと人は無意識に感じるのではないかと思います。

 

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色はとてもとても強いパワーを持っています。

自分を癒すこともできるし、人を惹きつけることも、強い印象を残すこともできます。

それはほぼ無意識下で行われ身体にも生物的に影響を与えることがあるのです。

 

第一印象が大切な仕事やパーティーなどで不特定多数の方と会う機会が多い方は、何はともあれ色の力を借りるといいですよね。

 

色に関しての情報は簡単に得ることができるので割愛しますが、帽子の時の話↓

 

oshare-essence.hatenablog.com

 

と同じで実験が大事。

 

場所や状況によって相応しい色は異なります。

どこからか得た情報だけでなく、自分で感じてみる。

 

例えば相手がどんな色の服だったら話しかけやすいか、信頼できる感じがするか、ほっとできるかなど、想像してみる。

そうするとなんとなく見えてくるのではないでしょうか。

 

いつもは黒、紺ばかりという人も。

勇気を出して暖色系に挑戦してみる。どんなことが起きるかしら。

 

あくまで気軽に実験。

 

楽しんでカラフルな冬にしてみるのもいいですね。

 

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photos : unsplash

お買い物は誰と行く?素敵な人からの声を集める

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みなさま、こんにちは。

今日は東京はキュッと寒くなりましたが、みなさま、いかがお過ごしでしょうか。

 

今日は昨日の続きです。

 

oshare-essence.hatenablog.com

 

お家でワードローブチェックをしっかりやりました。(おつかれさまでした!)

そして欲しいものリストを持ってようやくお店に向かいます。

 

楽しいショッピング。

さてさて。

一人で行きますか? それとも誰かと一緒に?

 

気軽なお買い物だったら一人でいいと思います。

でも、コートとかスーツなどフィット感や羽織った時の丈、バランスが命のものを購入する場合は、誰かと一緒に行かれるのがいいかなと思います。

 

では誰と行くか。

 

  • その方のファッションを素敵だと思える
  • その方はお洒落に通じていると周りから認識されている
  • 正直に意見を言ってくれる
  • あなたの日常生活や人柄もある程度知っている

 

そういう方はいらっしゃいますか。

なかなか難しいですけれども^^

 

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その方の物のセレクトの仕方やスタイルが素敵だなぁと思えるのは一番大切なこと。

憧れている方からならば、ちょっぴり辛口のアドバイスにも耳を貸せるもの。

 

そして、何を着ても「似合うよ」「いいんじゃない?」と優しい方はアウト。

体型やボディバランスは整ってない方が普通なのですから、それをどのようにうまく隠すか、もしくは生かすか。

そんなことを正直に話し合える関係だといいですね。

 

自分のスタイルを探すのには、徹底的に客観的な目が必要になります。

 

自分一人だと自分の欠点ばかりに目がいってしまったり。

何より素敵なところは自分では気がつけないことが多いのです。

 

欠点と同時に魅力的なところもある。

それを引き出すようなアドバイスをくれる人を見つけたなら...。

ご飯をしっかりご馳走して^^ 一時間付き合ってもらいましょう。

 

そしてそのアドバイザー、異性だとまた別の視点なので新鮮です。

男性の方は特に女性の意見を参考にしてほしいと思います。

彼女さんがお洒落だったら、全身コーディネートをお願いしてみるのもいいですね。

男性として魅力的に見える提案をしてくれるかもしれません。

 

逆に欠点ばかりを指摘してくる方は遠慮しましょう^^

身内など関係が近い方ほど辛辣な言葉をかけることがあり、それには耳を貸す必要はありません。

 

日本では褒め言葉を人に潤沢に贈るという習慣があまりないですよね。

だから大人になるまでに自分の良さに気づけずに、むしろかなり批判的に自分を見て追い込んでしまう。

 

でも街ゆく人を見ればみんなそれぞれ素敵なところがあります。

それがどこにあるのかにただ気づけばいい。

 

自分のスタイルを自分だけで探すのはなかなか難しいです。

もちろんプロの方の意見は特別なものですが、あなたの周りにもきっと素敵な先輩がいるはず。

その方たちの声を集める。自発的に。

 

ぜひ試してみてくださいね。

 

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photos : unsplash

おしゃれの第一歩 : 自分の持っているものをきちんと把握してみる

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みなさま、こんにちは。

今日の東京はとても冷たい風が吹きました。

慌てて去年の秋冬の服を出してみた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

季節が急に変わったように感じる日にようやく、今年の秋冬は何を着ようかと焦り始めたりしますよね。

 

さてさて。

今日はお洒落計画のお話です。

 

みなさまは、お買い物をする時にプランは立てますか?

雑誌やネットで新作をチェックしてみたり、ノートに欲しいものを書き出してみたり。

では、持っているものをしっかりチェックするということはいかがでしょうか?

 

ここでポイントなのは『しっかり』ということ。

手持ちの服を出してみてざっと眺めて「着たいものがないわ、去年沢山着たし飽きたな〜」というのではなく^^ 

 

去年までに何度も身につけたものを、今年も使えるか、使えるならば「どんな風に今年は使っていこうかな」と新しい目で見てみること。

 

見慣れた服はあまりときめきがありません...。

だからともかくそれはそれとして、お店に駆け込んでしまう。

そして新しくて新鮮に映るものを買ってきます。

わかります^^

 

でもでも。

その服達と新しく手に入れた服はコーディネートできるかしら?

 

予算が潤沢にある方はシーズン毎に全部買い換えれば良いけれど、でも私も含め、そうでない場合は

 

去年とは違うお洒落をしたい!という時こそ、まず手持ちのメンバーをしっかり把握してみます。

 

例えば、こんな風に。

 

①アウター・トップス・ボトムスは、着古し感がないか今の体型にきちんとフィットするかチェックします。

しっかり自分を綺麗に見せてくれるもの以外は、家着に。

            ↓

 

②コートならコート類として、ハンガーなどにかけて3-4着ずつ撮影。

一着ずつではなく、なるべくまとめて。(一枚ずつ撮るとかなりの枚数になり判りづらくなります)

 

そしてアウター、トップス、ボトムスの写真をじっと眺めてみると、

 

・デザインの偏り→例:無地ばかり/柄物ばかり/デザインのあるものばかり

・色の偏り→例: 黒ばかり

・用途の偏り→仕事着ばかり/カーディガンばかり/スカートばかり

 

などパターンが見えてきます。

 

そして。

写真を見て頭の中で組み合わせてみる。

 

この色とこの色は合う、このブラウスにはこのスカートがいいみたいという風に。

(これはお買い物をする時に無意識でよく使っている大事な技術です。)

 

 

ピンとくるものがあったら、実際にそれをコーディネートして一枚の写真に撮ります。

その時にバッグとシューズもプラスして。

 

 

全体的なハーモニーはどうでしょう?

そのコーデは仕事、プライベート?どのシチュエーションに使えそう?

 

コーデをしようと試してみると「この服装の時の靴がない」「グレーのカーディガンを足せばボトムス全部とコーデできそう」などと必要なものが見えてきます。

 

そうやって客観的に「何が足りているか、何を買い足せばいいのか」見えるようにする。

それから初めて足したいものをリサーチします。

 

 

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まずは現状をしっかり把握すること。

これは物だけではなく、自分の顔や身体、雰囲気の変化のことも含まれます。

 

お洒落というと感性だけというイメージがありますが、なかなか論理的な思考も時に必要。

 

新しいものだけでなく今持っているものにも価値を探す。

そして今まで手に入れてきたものと新しいものを上手にミックスさせていく。

 

お洒落計画、楽しんでいきたいですね。

 

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良い席に案内されるかも。一流の場所での帽子がもたらす大きなメリット

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みなさま、こんにちは。

今日は帽子屋による帽子のお話です。

 

みなさまは普段帽子をかぶられますか?

 

東京で街ゆく人を眺めると、かぶっている人は基本的には多くはないように感じます。

夏や冬には実用のために手にする方が増えますが、デザイン的にはカジュアルな路線が多く、お洒落なタイプの物をドレスアップとして身につけている方は少ないような。

 

ファッションは限りなく実用的でカジュアルであればいい、ドレスアップは時代にそぐわないというような価値観もあるのかも知れませんね。

 

そんな方々にもちょっぴりお知らせしておきたい帽子の効用のお話です。

 

周りがラフな格好が主流だとドレスアップは気恥ずかしいと気持ちは往々にしてある事でしょう。

ですがドレスアップが必要な場所、ドレスアップをすることが利点となる場所というものがあります。

 

例えば高級ホテルやブランドのブティックなど、ドレスコードが必要ではないけれど、豪華な建物や内装であり、そこに集まる方々がきちんとした装いを選びやすい場所。

(ここでは結婚式やフォーマルパーティーといった平服では行けないイベントなどは除きます。)

 

つまり一流であっても基本的に自由な服装で訪れて構わない場所です。

 

ホテルにチェックインしたり、カフェやレストランの利用、ブティックなどでのマンツーマンで対応される買い物時など、誰かに丁重な接客をされるといった状況ですね。

 

そう、もちろんカジュアルでも構いません。普段着でも構いません。

 

でも悲しいことに、こういう場所にあまりにラフなファッションで行くと丁寧ではない対応をされることもあるのです。

経験のある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

特に欧米では経験的にその辺が顕著な気がします。

レストランで末席に案内されてしまったり、ホテルの部屋があまり条件の良くない場所だったなどという話も度々聞きます。

特に現地の言葉や英語が苦手な場合、場の雰囲気に負けずに堂々と振る舞うのはなかなか難しく、それがまたその場に相応しくないように見えがちですよね。

 

そんな時は...

 

良質な帽子をかぶっていきましょう!

 

女性だったらちょっぴりブリムの広いものや色の美しいもの、男性だったら中折れタイプ。

ポイントはシック、エレガントに見えること。

 

その帽子プラスきちんとした靴で、着こなしに格が出ます。

 

その格が必要な場所では、それを持っていることからこそ丁重に扱われるということになるのです。

 

帽子専門店をしていた折、お客様から本当によく頂いたご感想は「あの帽子をかぶっているとものすごく良い対応をしてもらえるのよ〜」というもの。

 

お嬢様がアメリカ在住のため度々訪米されるという60代のお客様が、大きなつば広の帽子に初めて挑戦してみたところ、「ホテルやレストランでいつもと全く違う対応をしてもらえたの!」とお知らせしてくださったことがあります。

 

帽子は顔のすぐ側ですから、話をする機会があればしっかりと目に入ります。

同時に帽子のシルエットは遠目でも目につきやすく、レストランやブティックでの入り口の、あの「いらっしゃいませ」と遠くから声をかけていただく瞬間に目にされます。

 

接客のプロの方々は瞬時にお客様をチェックしますから、その一瞬に強い帽子はかなりの力を発揮するのです。

 

帽子は目立つから苦手...。

 

という声は本当に多く聞きましたので、もちろんわかります。

でも目立つからこそ逆にそれを利点として使える場合もあるのです。

 

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「そういう帽子を持ってない...。」という方は、伝統ある老舗の帽子屋さんや帽子専門店にご相談されるといいかと思います。

 

そのようなお店にはしっかり見立ててくださる販売員さんがいらっしゃいます。

そちらで相談して、自分が快適でいられるけれどいつもよりワンランクアップして見えるものを手に入れてみてはいかがでしょうか。

 

ちょっと実験気分で試してみるのも楽しいです^^

 

残念なことですが人は外観だけで判断されることもある。

そういう場において、怯むことなく自信を持って臨めるようになるのもお洒落の力なのです。

 

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京都の骨董市で宝探し。ずっと続いてほしい、古いものを大切にする文化

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みなさま、こんにちは。

今日は京都のお気に入りスポットのご紹介です。

 

京都に数年間住んでいましたが、その間一番夢中になったのは蚤の市に行くこと。

フランスにいた時もせっせと蚤の市に通いましたが、その理由といえば「どんな物に出会うかわからないその面白さ」に尽きます。

まぁ、上等な古いが好きならば骨董屋さんにいけばいいのですよね。

セレクトされた状態の良いものが見つかります。

でもお値段は結構するし、その店主さんのカラーがはっきりしているので合わない時は合わない。

 

しかしながら蚤の市は思いもよらない出会いがあることがある。

目が利く人がいけばお宝発見ということもあります。

 

私は自分が気に入るかだけでお買い物をするので、希少性などはあまり気にしません。

でも自分が「コレ!!!」というものと巡り合うこともそうそうはないのです。

だからこそのワクワクがあります。

 

さてさて。

 

京都ではあちこちで小さな蚤の市は開かれていますが、メジャーな場所はふたつ。

 

毎月21日に東寺で開かれている弘法さんと、毎月25日に北野天満宮で開かれている天神さんです。

そしてもう一つ、同じく東寺で毎月第一日曜日に開催されているガラクタ市。

 

私が好きなのはガラクタ市。

規模は弘法さんより小さめですが、うぶ出しの骨董屋や古道具が並びます。同時にただの使い古しのジャンクものもかなり出るのでいいものばかりではありません。

 

ですが初めてこのガラクタ市に行った時の興奮といったら!

東京のセレクトショップなどでうやうやしく置いてある昭和の小皿なんて「もう価値ないわ」みたいな感じで山積みにされているし、レトロなガラスの食器もびっくりする値段で売っています。(東京からバイヤーさんがくるそう。)

 

「こ、こんな世界が・・・。」

 

飛び跳ねるような気持ちでお店を隈なく見たのはいうまでもありません。

でも...。

悲しいことに和のものに目が利かない。

単なる現代のものの使い古しや安物も混ざっているのですが、どれがどれだかわからないのです。

 

お値段もついてないものが多いし、店主のおじちゃん達はなんだか怖そうだし、質問ができる雰囲気ではない。

 

なので初回は何も買えず。

見ただけで満足して帰宅したのを覚えています。

 

その後、毎月第一日曜日には早起きして市へ突入。

 

とにかく見る。

 

お値段がしっかりついているお店(割と高級なところは全部にシールが貼られています)のものをしっかり見る。

とにもかくにも見ることを重ねたところ、だんだん違いがわかってくるようになりました。

 

同じようなものが沢山出ているのはあまり価値がなかったり、「あ、これいいな」と思ったものが一周して戻ってくると忽然と売れていたり。

 

毎月通っているとおじちゃんと顔馴染みになって色々教えてもらえるようになったり。

 

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掘り出し物も少しずつ見つけられるようになりました。

 

ある時は金沢から来られているお店で古い浮世絵のプリントセットを発見。

一つの冊子に8枚入っているもので、おじちゃんに値段を聞いたら嘘のような金額。

1920年代に印刷と記載されており、蔵に長い間保管されていたものだそう。

絵柄が全部異なっていたので「3セットください ! ! 」と買い占め。

 

そこにおじちゃんの奥さんのおばちゃんがやってきて「あんた、これいくらにしたの ?」

おじちゃんが値段を告げると「!!!そんな値段ダメでしょ!!!」

 

おじちゃん困っておりましたが、私には「いいんだよ〜」と笑顔。

そして、そのプリントは長い間蔵にあったけれど大切にされていたこと、蚤の市の前日に引き取ってきたばかりだということなど、お品の出どころやエピソードも色々と教えてくれました。

 

長い間眠っていたその絵はこうして私の元へ。

今では額縁に入れられ和室の壁を彩ってくれています。

そして数十枚の内の何枚かは外国へ。

 

そんな風に、色々な価値ある(その人にとって)物が、捨てられたりするのではなく次の人に手渡されていくといいなぁと思うのです。

 

使い捨て文化は何も生まない。

長く愛されるような物が残っていってほしいし、そのような物を作る人たちが豊かに生きていける世界であってほしい。

 

私たちが見る目を磨けば自ずと本物だけが残っていくでしょう。

古いけれどまだ魅力を放つ物たちの後ろには、それらを懸命に作られた方達がいます。

その方たちとも出会う事ができる。

それも物を手に入れる喜びの一つだと思うのです。

 

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写真1 東寺 それ以外は北野天満宮

北野天満宮では美味しいお野菜や古い着物などがおすすめ。

切手はアート。イタリアより届いた創立100周年のGUCCIやBVLGARIの記念切手たち

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みなさま、こんにちは。

東京は今日は快晴。気持ちの良い秋日和です。

 

さてさて。

 

みなさま、突然ですが、ポストクロッシングという会をご存知ですか?

私は数ヶ月前に知り迷わず入会、目下とても楽しんでいます。

 

ポスクロとは、簡単にいってしまえば、世界中にいる会員とポストカードを送り合うという趣味の会です。

209カ国、約80万人がメンバー。日本人メンバーは約1万1千人。

2005年に発足、入会は無料。

 

カードや手紙、アート、異文化交流が何より好きな私ですが、なぜ今までこの会に出会わなかったのか...。

若干悔やみながらも、恐る恐る参加してみました。

 

システムとしては、

 

機械により無作為に選ばれるメンバーさんのアドレス宛にカードを送る

メンバーさんが受け取ったらカードのIDを登録

すると私のアドレスが世界の誰かに送られて、1-2週間後に日本にカードが届く

届いたらIDを登録

 

自分のカードがID登録されると、次の送り先のアドレスをリクエストできる。

 

というような仕組み。

 

基本的にやり取りは一方通行。

見知らぬ人にカードを送り、見知らぬ方からカードを貰います。(その方のプロフィールは見る事ができます。)

それの何が面白いのか、というのはまた次の機会にとして。

その一回だけのやりとりとは別に、ダイレクトスワップという相手に直接申し込んで住所を教えてもらいやりとりするという方法があります。

 

ダイレクトスワップがOKかどうかは各自のプロフィールのページに明記できるのですが、体感的にいうと、NOの人が多いような感じかな。

 

私はOK派。

機械が選んでくれる偶然の出会いもワクワクしますが、同時に、感性が合う友人を世界中に見つけたい。

 

幸運にも少しずつ申し込みをいただき、数人の方とスタートしたところ、その内の一人の方から予想を越えたギフトをいただきました。

 

ダイレクトスワップ、カードを一枚送るのだと思っていたら。

 

 

大きな封筒が届きました...。

 

 

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ブルガリの切手!!!

 

 

この封筒を手にした時の嬉しさ。

 

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細部まで美しい。

 

そして中を開けると。

ポストカード3枚に未使用の切手8枚。

 

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グッチ生誕100年の切手。2021年9月に出たばかりの限定品。

1966年にVittorio Accornero de Testa氏により創作された花柄で、その後何度も様々な製品に使われたというデザイン。

 

ブルガリ125周年の切手。これは2009年に出た限定品で、1965年のヴィンテージネックレスのよう。

 

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フィレンツェダビデ像に、作曲家エンニオ・モリコーネ!!!大ファンです。

 

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イタリア統一150周年。

ベネチア誕生1600年記念。

小さな切手は歴史あるものだそう。

 

 

どれもとても美しい。

目を凝らして眺めております。

 

そしていただいたカード。

 

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イタリア、ベルガモ世界遺産

そこに住んでいる22才(!!!)の男性が送り主です。

クラシック音楽と映画をこよなく愛しているそう。大人っぽいセレクト。

 

(こんな凄いセレクションをいただいたら、何をお返しすれば良いのか。。。)

 

 

日本の切手も目を見張るものが沢山ありますよね。

私自身は切手は全くの初心者ですが、ポスクロを始めてから未使用の古い切手を人に贈るために集めています。1970年代くらいの切手が特に好きです。

 

切手はその国のトップの作品がモチーフになったり、トップデザイナーの方が採用されたりするのでしょうから、本当に芸術的です。

たった数センチ角の中に描かれている小さな本物のアート。

 

少しずつ集まってゆく小さなアートを心待ちにする。

新しく増えた、日々の楽しみのひとつとなりました。 

 

 

「人に手紙をかく事と人から手紙をもらう事が大すきである」(夏目漱石