いくつになってもフリルを着たい。自分のための服のお話

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みなさま、こんにちは。

東京は雨。静かな時間が流れています。

 

さて。

 

今日は「誰のために服を選ぶか」というお話です。

 

服はシチュエーションによって決定されます。

大きく分けると、パプリックとプライベート。

 

①周りに合わせることが必要とされる場(ビジネス、会合や目上の方とお会いする時など)

②制約がなく自分で決められる場(一人での外出、友人や恋人と会う時、自宅など)

 

大雑把ですが、今回は②のお話です。

 

制約がなく自分で決められる場において、みなさまはどのくらい自分の着たい服を着ますか。

 

プライベートであっても、

・誰と一緒か / それとも自分だけで

・どういう目的で

・どこに行くのか

 

によって服装を決めるかと思います。

会う予定の方にどう見られるかということを考慮するという人が多いことでしょう。

それは自然なことですよね。

 

では、自分一人で出かける時またはお家にいる時の格好はいかがでしょうか。

憧れている格好や着てみたいデザインのものを迷いなく身につけますか。

体型や年齢や流行。

日本は外国は、とひとまとめにするのは好きではないですが、仏・英に滞在した経験から、日本はそういう無意識とも言える制約が多いなと感じます。

 

特に年齢。

年齢がネックになって、どんどんと選ぶ範囲が狭くなっていく。

販売されている服を見ても、年齢が上がるにつれ色もデザインも暗く無難になってどれも同じ、みたいなものが増えているように感じます。

 

いくつになっても、自分のために好きなものを身につけてもいいのではないかしら。

 

それがちょっぴり若過ぎたとしても、派手な色合いだとしても、もう流行が過ぎたものだとしても、自分が心地良く感じられるものを勇気を持って身につける。

 

大事なのは周りからの評価でなく、自分の心の快適さ。

 

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スタイリストKは70代ですが、いつも着たいものを着ています。

 

このスカートは随分昔にAMERICAN  RAG CIEで一目惚れしたそうで、購入する時は

 

「フリルが若いかなぁぁ」

 

と一瞬ためらったようですが...。

気に入ったからヨシ。と結局手に入れたそう。

 

シルク混の薄くて上質な布だから、布の分量が多くても着ていて軽くて気持ちいい。

柔らかな風が吹く日にこのスカートで歩くとひらひらと揺れて、少女の頃を思い出してなんだか幸せな気持ちになるそうです。

 

自分の気持ちよりも周りからの目を気にするセレクトの仕方を続けると、何が自分らしいのかが見えなくなっていきます。

自分が感じるキラキラとした想いは、潰さず大切にしてあげたいですよね。

 

 

自分を幸せにしてくれるものを選んでいく。

それを積み重ねていけば、きっと歳をとっても心はピカピカでいられるような、そんな気がするのです。

黒は強い味方。ブラックスカートの秋の着回し

 

みなさま、こんにちは。

東京は気持ちのよい秋らしい日々が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。

 

今日はお気に入りのブラックスカートの着回し編です。

着回し。といっても、黒のアイテムほど簡単にコーディネートできるものはありません。

何にでも合います。

どんな色ともぶつかることがないので(鮮やかな黄色とは難しいですが)どなたのクローゼットにも入っていることと思います。

強い味方、黒のアイテム。

 

前回はこんな感じ。

oshare-essence.hatenablog.com

 

今回は秋らしく。

 

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トップスのニットはHÉLIOPÔLE。

モカシンはMINNETONKA。アニマル柄がお気に入り。

黒のスカート以外は明るいブラウンのアイテムで揃えることで、ロングの重さも軽やかに見えます。

 

このロングスカートはパリのギャラリー・ラファイエットで遠い昔購入したもの。

今ではクッタリした感じで大人しくしてくれていますが(^^)購入したてはパリッとしていて存在感抜群、着るのになかなか勇気が要ったそうです。

 

長く愛用してこなれた感じの今が一番合わせやすいかもしれません。

 

ピカピカの新品もフレッシュでいいですが、ちょっと古くなってきてからもいいものです。

味が出てきてさりげなさも漂い始めますね。

質の良いものはそうやって長く使い込んでいくことができます。

 

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チョーカーはパリで見つけた女性デザイナーさんのもの。イヤリングはヴィンテージ。

 

帽子はロンドンのデザイナーAnthony Peto。

丸いフォルムがとても美しく、上質な素材ならではのエレガントさがあります。

千鳥格子のフェルト素材は珍しく、格子の大きさも絶妙。

 

帽子好きならこちらをどうぞ。→Look Book

ロンドンならではのデザインの帽子が並び、こういうの、日本ではかぶれないけれどなんて夢があるのでしょう!

眺めているだけでも楽しい。

 

もちろん普通の帽子もあります。→Woman

帽子の命であるフォルムがやっぱり別格です。

(日本では残念ながらあまり取り扱いがないみたいですが、CA4LAさんやセレクトショップなどで時折見かけます。)

 

地味になりがちな黒も、小物で雰囲気を足すと全く表情を変えてくれます。

何十通りにも着回しができる強い味方。

 

お家にある黒のアイテムを新たな目で見直してみるとまた活躍してくれそうです。

カットソーをデザインのあるブラックスカートで格上げ。新国立美術館にて

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みなさま、こんにちは。

本日はスタイリストkのプライベートコーディネートです。

 

こちらは東京、六本木の国立新美術館 THE NATIONAL ART CENTER, TOKYO

を訪れたときのもの。

建築が一際美しいロビーは波のようにうねるガラスカーテンウォールがピースフルで大好きな場所。

 

さてさて今回のスタイリストのコーディネート。

いつもとは打って変わって若干可愛らしい感じ。

 

アンクルストラップのフラットシューズをヒールに変えればレディ度は上がりますが、この日は散策予定だったので、楽な靴をと機能性を重視。

アンクルストラップは靴とのフィット感があるので、歩くのが楽なんですよね。

 

スニーカーでももちろんいい。

でも個人的にはやっぱり美術館にはちょっぴりお洒落していきたいところ。

 

帽子は夏もので無名のブランド。

イヤリングはヴィンテージ。

スカートは20年以上前にパリで購入したもの。

こちらの巻きスカートは裾がフリルのチュールと二重になっていてかなりデザイン的。

とっっても古いものですが大事に着ています。

このようにデザインのあるスカートを合わせるとボーダーTもお出かけ顔になりますよ。

この想い出のスカートの話はまた後日させてくださいね。

 

カットソーはJ.crew

J.crewは大好きなブランドで長年愛用しておりました。

ベーシックデザインでカラフル、良質の天然素材が見つかる良いお店だったのですが、1992年に日本上陸も2009年に完全撤退してしまい、その後は個人輸入して愛用していました。

でも2020年に経営破綻してしまいましたね。

それ以来まだ個人輸入はできますが、色々と使い勝手が悪くなってしまいました。

 

今の時代、天然素材を使ったものは価格が上がり、化学繊維ばかりが店頭に並びます。

悲しいことです。

本物をつくるお店がどんどんと消えていくことは何を象徴しているのかしら。

 

この長袖Tは厚手でみっしりしたコットンで、初めは動きにくいくらいしっかりしていました。

そして沢山の洗濯にも耐えてくれて。

こういう服が残っていける世の中にしないといけないなぁなどと着るたび思うのです。

 

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想い出と一緒に。大事な人の忘れ形見を身につける

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みなさま、こんにちは。

 

今回のコーディネートでかぶっている帽子。

実はスタイリストKのお父様の忘れ形見の帽子です。

状態も良くサイズもピッタリだったことから、ただ保管しておくのではなく身につけるようになりました。

とは言っても、メンズの帽子なので素材も硬く色味も味気ないグレー。

中折れだしかなり男性的。

そこでフランスのゴージャスなアンティークレースをくるりと巻き、女性らしくアレンジしてデビュー。

それだけで女性の帽子へ変身。

 

彼女にとって父親の存在は、遠く離れて住んでいてもずっと心の支えでした。

その父親の忘れ形見を身につけると、彼がそばにいるかのように感じられるそうです。

 

大事に思う人の愛用していたものにはその人のエネルギーが籠っています。

人が何か物を長い間大切にするとき、それはただの物から特別な力をもつお守りに変わります。

 

そのお守りのような物を身に纏えるというのはなんて幸せなことなのでしょう。

 

大切な人がこの世からいなくなった。

 

淋しさと悲しさで打ちのめされますよね。

それでも、彼らが残してくれた物はそこにあり、それを身につけていたその人の懐かしい姿を容易に思い出させてくれるのです。

 

みなさまも大事な人のアイテムを身につけてみませんか。

時代や自分の雰囲気に合わないのなら、ちょっとリメイクして。

 

それらはもう二度と手に入れることのできない、どこにも売っていない、かけがえのない特別なアイテムなのです。

季節の変わり目。涼しくて秋らしいお洒落を探す

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みなさま、こんにちは。

いかがお過ごしでしょうか。

 

今年も10月に入りました。

気がつけば秋の到来です。

 

空気も変わり、穏やかな秋晴れの日。さぁ、何を着ましょう。

暑くもないし、寒くもないし、ニットも暑い時があるし、コートもまだいらないし。

 

やっぱり便利なのは七部袖くらいのトップス。

長袖をがちっと着込むより、軽やかで身軽でいい気分。

 

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日差しよけには帽子ですが、こちらもまだ夏の帽子。

イタリア製、麻の一種シゾール素材で軽く涼しい。

お色がバーガンディブラウンなので浮くことなく今の季節でも十分使えます。

愛用されすぎてちょっぴりよたっていますがまだまだ現役。

 

靴はPhilippe Model。遥か彼方昔にパリで購入しましたが、びくともしない頑丈さ。

スカートはシルク混のANNE KLEIN。

トップスはMango。赤みの強いブラウンが絶妙。

こういう珍しいデザインに目がありません。

よ〜くみると、トラが隠れております。。。

 

 

秋のお洒落で一番簡単なのは、お色を秋色にすること。

でもブラウンや重い色は無地ばかりで合わせると、とっても重たく地味な雰囲気になるので配慮が必要です。

地味な色味を普段着る時は、小さな柄やちょっとデザインのあるものにするのを心がけるといいですよ。

 

それではみなさま、今日もお読みいただきありがとうございました。

引き続き良い週末をお過ごしくださいね。

スタイリストコーディネート: 京都文化博物館へシックな柄✖️柄でお出かけしました

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みなさま、こんにちは。今日はスタイリストのプライベートコーディネートのご紹介です。

京都文化博物館へ美術展を観にお出かけした時のものです。

 

この博物館は赤レンガ造りが見事で、東京駅も手がけた辰野金吾氏による設計のものです。以前は旧日本銀行の京都支店であり、重要文化財、大変美しい建物です。

 

コーディネートでまず考えるのは、TPO、今日はPlace、この場所に合わせて。

シックでエレガントな場所なので、そんな気持ちになれるコーデに。

 

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トップスのカシュクール、スカートともにZARA

同じブランドだったのは偶然ですが、ブランドが同じだとテイストがまとまりやすくなります。

 

柄✖️柄の場合は特にチグハグにならないように、小さな柄、モノトーンから初めてみると簡単です。

 

このカシュクールはお袖もふわっとバルーンになっていてお気に入り。

ザラには個性的なデザインのものが出てくるのでスパイスになるものをチェックしています。

 

プチプリのブランドは質があまりよくないことも多いので、頻繁に長く着る定番服よりもアクセントになるデザインのものを手に取るのがおすすめです。

 

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このホールの美しいこと。

ちょっぴりタイムトリップしたような穏やかな時間となりました。